Lost Words
    神は始め、天地を創造された。「光あれ。」――こうして、光があった。
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  第三章のあらすじ 
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 結局依頼を受けてしまったティナとクルス。一週間後の出立を軟禁状態の中すごす事になるが、最中、ティナは残酷な夢を見る。
 それは、町人Fが、ミルガウスの国境守備隊を笑いながら惨殺していくものだった。
 目を覚まして呆然とする彼女の元に、慌しく訪れた町人F。彼の口から、ミルガウス国境守備隊が全滅した事、そして、出立が翌朝に早まった事を聞かされて、彼女は、悄然と頷いた。
 そんな中、ティナは、またも不可解な『夢』をみる。何者か分からぬ『もの』と対峙しながら、必死に呪を紡ぐ自分の姿を…

 一方、カイオス・レリュード(実は町人F)は、暗転していく事態の最中、国王と対面する。ティナたちがもたらした二つの闇の石版を、旅先に携帯する旨の伝達だった。国王は、ふと漏らす。七つある石版の欠片。全てが揃ったのだ、と。そして、カイオス・レリュードもまた、ある人物の名を呟いていた。『ダグラス・セントア・ブルグレア』…。

 翌朝、あまりの夢見の悪さに、ティナは、城内逃避行を決行する。
 しかし、あっさり迷子になり、そこでレイザ・ミラドーナという少女と鉢合わせる。宮廷魔道士である彼女は、ティナの護衛対象、アベル王女とは、ライバル関係にあるカオラナ王女を護衛することになっている人間だった。
 彼女に連れられて城門を訪れたティナ。そこで門番をしていたのは、なぜか、ミルガウスの国政を担う三大臣のうちの二人、太政大臣エルガイズと、右大臣サリエルだった。
 そこで、ティナはあの町人Fがどうやらミルガウスの左大臣だということに(やっと)気が付いて、驚愕に胸を締め付けられる。
 そのショックから立ち直らぬうちに、護衛対象、アベル王女と顔を合わせることになった、ティナ。アベルに連れられて、『日課』に付き合ったティナは、そこで王女の名の秘密と、王国に秘められた過去をかいま聞かされる。

 そして、ついに、旅立ちの時が来た。
 飛竜で駆け抜けた、ミルガウス・ゼルリア大平原の果てに、目的地、アレントゥム自由市が、広がっていた。

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