Lost Words
    神は始め、天地を創造された。「光あれ。」――こうして、光があった。
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  第二話のあらすじ 
* * *
 世界を滅ぼそうとする、息子を亡くしたあまりに世界を憎んだ『ダグラス・セントア・ブルグレア』に取り付いた、七君主。それを阻止するも、アレントゥム自由市で闇の石版は砕け散ってしまう。

 そして、ことの次第を説明するためにミルガウスの同盟国ゼルリア王国を訪れたティナ、カイオス、クルス、アベル。
 途中些細ないさかいから、ティナは仲間たちとはぐれてしまい、さらに王女アベルは道中人売りにさらわれてしまう。
 ばらばらになった仲間たちが再び集ったのが、ゼルリア王国首都デライザーグ。
 ひょんなことから海賊のロイドたちと知り合い、ティナたちは彼らの船に乗って、石版の影響ではないかと思われる『妾将軍の宝の海域』で起こった事故の原因を調べることになる。
 『妾将軍の宝の海域』――。
 遥か昔、ミルガウスが『ソエラ朝』と呼ばれていた時代。
 第六十三代国王デュオンは、周辺諸国を統括し、最大の版図を築いた。その、武力制圧に多大な貢献をした王の『妾』。
 彼女は晩年、自分の功績が報われなかったことを恨み、現在のゼルリアに奔走、そこで強大な帝国の礎を築いた。
 妾将軍が、自分の晩年に最も大切な『宝』を捨てた海。
 その宝を護る番人が、砕け散った石版と融合してしまい、次々と事故を起こしていたのだ。

 アレントゥム自由市の時と同じく、自分の『夢』によって真相に近づいていくティナ。
 そして、ついに彼女たちは妾将軍の守護聖獣から石版を分離することに成功する。
 正気に戻った聖獣は、彼女たちにできるかぎりの助けを与えることを約束した。

 その後、ゼルリア王と謁見し、ことの次第を説明したティナたちに、ゼルリア国王ダルウィンは、『できる限りの援助』をすることを約束する。
 『できる限りの援助』――それは、『妾将軍の宝の海域』の事件を巡る一件で、ともに協力した海賊であり、王弟ロイドと、その腹心『副船長』の協力と、ゼルリアの将軍アルフェリアの旅への同行だった。

 新たなる仲間を乗せ、遠ざかっていく船を見ながら、ゼルリア国王ダルウィンは呟く。
 ティナを十年前、『そのままの』姿で見たことがある、と。
 だが、彼女は十年前になくなっているはずの人物だった。
 微かな疑念を漂わせながら、彼は旅の無事を祈る。

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