Lost Words
    神は始め、天地を創造された。「光あれ。」――こうして、光があった。
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  第七章のあらすじ 
* * *
 堕天使の聖堂を取り巻く霧の中で、はぐれてしまったティナとアルフェリア。
 アルフェリアは、その後、蒼い髪の女――彼の姉であるジュレスと青銀髪の少女ウェイと出会い、聖堂に流れる『時間』が『狂っている』ことに気付く。
 そこにカイオス・レリュードも合流したが、四人は霧に惑わされるうちに、聖堂の内側に入り込んでしまっていた。
 『印』を持たない彼らの前に、聖地の番人が現れる。
 番人は、石板が『霧の狭間』に入り込み、時間を狂わせてしまったこと、そしてそこにティナも呑みこまれてしまったことを話すと、『印』を持たない彼らを『排除』するために、戦いを挑んできた。

 一方、霧の中で、不可思議な『光景』を見るティナ。
 その中には、『魔王』を召喚した女と、その召喚後に、髪の色を真紅に変えた少女の光景――レイザの姿もあった。
 そして、――彼女と剣をあわせる『カイオス・レリュード』の光景。
 裏切りか、策謀か。
 混乱するティナは、光景の中で、七君主をも目撃する。
 七君主の放った魔力に撃たれ、倒れ行くカイオスの姿に、彼女の『失われた』時間の断片が、とっさの間に蘇る。
 混乱し、絶叫する彼女の内側から、沸きあがった『声』が、彼女の『記憶』を沈め、闇の石板ごとティナを現実世界に引き戻した。

 現実に戻ったティナは、徒労感と脱力感――それから不安に胸を曇らせる。
 霧に巻かれて見た景色は、『未来』の『現実』か。
 だとすれば、自分と剣をあわせていたカイオスは、やはり『敵』なのだろうか。
 そして、彼の運命は――。

 彼女の心境を映したように、よどんだ霧は動くけはいもなく佇んでいた…。

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