Lost Words
    神は始め、天地を創造された。「光あれ。」――こうして、光があった。
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  第五話のあらすじ 
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 緑の館に滞在中のティナは、キルド族の『ナナシ』と連れ立って出て行った相棒がいつまでも戻らないことに心配の念を覚える。
 そこに、傷を追ったナナシが現れ、クルスが人攫いの盗賊団に襲われたことを知らせる。
 カイオス・レリュードやアルフェリアが不在の中、一人盗賊団のアジトに乗り込むことを決意するティナ。そこに、『闇の石板』をすって、石板を介し身体を七君主に則られた賊の少年が現れ、七君主の術により、彼女は死に絶えた都に連れ去られてしまう。

 死に絶えた都で七君主と対峙したティナは、不死鳥を召喚しようとするが、精霊は現れなかった。
 魔族の黒い波動に捕らわれたティナは、そこで過去カイオスに関わって命を落とした元水の巫女『マリア』に導かれ、砂漠の国の悲劇をかいま聞く。

 水の巫女と女王を筆頭に、絶対階級が存在する砂漠の国シェーレン。
 現在の水の巫女『セレア』の力が及ばず、雨が少なくなったことを憂いた女王は、他国の子供や混血児をつかまえ、暗に売りさばく人身売買を盗賊団を通じて行い、水に頼らず利益を得る手段をとっていた。

 水の巫女『セレア』は、自らの力不足のために闇の売買に手を染める女王の行状に胸を痛め、自ら盗賊の頭であるローランドと交渉しようとしていた。
 その最中、ふとしたことで知り合ったカイオスと、情報屋の女と死に絶えた都を目指していた。
 また、時を同じくして、さらわれた船の子供の行方を追うロイドと副船長、そしてゼルリア将軍アルフェリアと、弟が突然消えたことに不審を抱く、賊の長ローランドも死に絶えた都を目指していた。
 からくも遺跡で合流し、七君主に捕らわれたティナと石板に操られた少年――ローランドの弟ヴェイクを見つけ出した彼らは、カイオスの機転でヴェイクとティナ、両方を助け出すことに成功する。

 後は七君主の元を逃げ出すだけ、となったとき、その場に一人の少女が現れる。
 アベル。
 彼女は、副船長――フェイを傷つけ、七君主の宿る石板を手に虚空に消えていった。

「フェイお兄さま」と、言葉を残して。

 ミルガウスの王位継承者を救う。
 その目的を胸に、ティナたちは一度、ミルガウスへの帰還を果たすことにするのだった…。

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