Lost Words
    神は始め、天地を創造された。「光あれ。」――こうして、光があった。
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  第一話 のあらすじ 
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 七君主にその身体をのっとられ、義兄フェイを傷つけて虚空に消えたアベル。
 副船長を助けるため、アベルの行方を追うため、一旦ミルガウスに帰国したティナは、そこでミルガウス国王から、10年前に起こった闇の石版の離散と、その真実を聞く。
 ミルガウスの賢王の粛清は、国王ドゥレヴァの意思ではなく、闇の石版の離散時に、王女ソフィアにとり憑いた七君主が、『カオラナ』として、指示していたものだった。一方で、アベルにとり憑いた七君主は、行方不明だったミルガウスの王位継承者フェイを害するために、その正体が分かった現在、その身を捕らえた。
 ミルガウスの王位継承者を殺す――そのたくらみを阻止するべく、ティナたちは、七君主が消えていった時空のゆがみが現れると予想される、ゼルリア北方の地、混血児の村を目指す。
 異民族や混血児のみが住む、地図にはない村を目指すにあたり、道案内に立ったのは、意外なことに、ゼルリアの将軍アルフェリアだった。
 村を追放されたとだけ話し、過去を詮索するアルフェリアに助けられ、一行は何とか村へたどり着き、空間のゆがみから、捕らえられたフェイと、身体を七君主にのっとられたアベルを引き出すことに成功する。
 七君主にのっとられたアベルを人質に取られ、なすすべなく七君主の攻撃を受けるティナたち。
 だが、意識を取り戻した副船長が、『フェイお兄様』であることを知ったアベルは、自らの中に眠るミルガウス王位継承者としての力『光の属性』を解放し、七君主を自らの身体から自力で追い出す。
 アベルというよりべを失った七君主に、義妹を害されたフェイの怒りが叩きつけられ、風の属性継承者の能力で、七君主は消滅させられてしまった。
 強大な闇の力の消滅は、だが、力の均衡を崩す暴挙だった。
 禁を犯したものには、時の女神の鉄槌が下る――。
 ティナの意思と関係なく、地上に降り立った時の女神不死鳥は、フェイを消し去るべく攻撃を加える。
 だが、それを庇って実際に『消えた』のは、旅についてきたカオラナ王女の付き人、レイザ・ミラドーナだった。
 堕天使の力をその身に宿し、七君主カオラナにつき従って来たレイザは、ただ黙々と従い、アレントゥムの悲劇を看過してきたことに、自責の念を抱いていた。
 絶対に王子を救う――その想いから、自らフェイの盾となったレイザの行動に、ティナの激情が呼び覚まされ、不死鳥の制御を取り戻すことができた。
 だが、レイザは消え、彼女が体を張って助けたフェイは、なぜか目が覚めない状態になってしまった。
 その原因を究明するために、ティナとカイオスは二人、第三大陸北東の緑地地帯、世界中の知が集まる、白の学院に赴くことになるのだった。 

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